マニュアルレンズで写真を撮り始めて随分と経ちましたが、あまり触れないようにしていた”過焦点距離”がどうしても腹落ちしないのです。
頭が固いだけなのかもしれませんが。
マニュアルレンズによくある被写界深度目盛りでF値を決めて無限遠にもピントが合うように目盛りの奥側に無限遠∞を合わせ、目盛りの手前側の距離との間に被写体、撮りたいものを入れて撮ることがあります。
例えば、絞りをF11として、無限遠∞を奥側の目盛りに合わせます。
そうすると、手前側の目盛りに来るのは、3mよりもちょっと手前なので約2.8mくらい。
目盛りのセンターは5mちょっとのところを示しています。
↓コレ
これが一番簡単な取り方だと思いますが、もう少しロジカルに理解しようとネットを調べてみると先に述べた”過焦点距離”が出てくる訳です。
簡単に言うと、無限遠までピントが合うカメラの映像素子からのピント合わせまでの距離になりますよね。
厳密に言うと、過焦点距離から手前側にもピントが合っていると見える範囲はあります。
この過焦点距離の求め方は、カメラの映像素子等にも依って変わってくるとのことですが、公式としては、
過焦点距離 = (レンズの焦点距離)^2 / (許容錯乱円 × F値)
となります。
例えば、5D MarkIV、50mmの単焦点レンズで絞りをF11とした場合は、
過焦点距離 = 7.73m
過焦点距離よりも手前側のピントが合い始める距離は、3.9m
となります。
私はiPhoneアプリのIperfocaleというアプリで上記のカメラ、焦点距離を入力して算出しています。
と、ここで疑問が浮かんでくる訳です。
過焦点距離よりも手前側でピントが合い始める距離が3.9mでしたが、
先の写真を見ると、手前側は約2.8mを示しています。
少し差異がありますよね。
じゃあということで、被写界深度目盛りで算出した過焦点距離に目盛りセンターを合わせてみます。
7.73mだったので5mと10mの間(7.5m)くらいに合わせますね。
そうするとF11の奥側の目盛りは無限遠∞よりも遠方にいます。
そして、手前側は3mを少し切るくらいになります。
ほら、こちらでも手前側は算出した3.9mよりも手前側なんです。
レンズの被写界深度目盛りで合わせても、過焦点距離を求めて目盛りセンターで合わせてもピントが合い始める距離が算出した距離よりも手前に目盛りがなるんです。
これは被写界深度目盛りは、やはり目安であって、差異が出てしまうのはカメラ毎に異なる”許容錯乱円”のせいなんですかね〜。
ん〜、まだまだお勉強が足りないようです。
頭を柔らかくするいいものはないかしら。